BSC(バランススコアカード)とは何か?
BSC(バランススコアカード)とは何か?

(8/16) 企業の業績を見る場合、一般的には売上高や利益(営業利益・経常利益)を利用します。これは財務の視点といえます。
しかし、この財務の視点だけでは、業績はわかるものの、その企業の特徴やどんな戦略をとっているのかなどについては、よくつかめません。従来のような財務の視点だけでは、その企業の本質はよく見えてこないのです。
そこで考え出されたのが、「BSC」です。BSCはバランス・スコアカードの略です(正確にはバランスト・スコアカード)。BSCは企業の業績や戦略を、4つの視点で捉えて眺めることができる便利なツールです。4つの視点とは、財務の視点、顧客の視点、内部プロセスの視点、学習と成長の視点です。
例を示します。ある企業の売上高が向上したとします。財務の視点だけでは、その事実だけしかつかめません。ところがBSCでは、その理由も表現されるのです。
売上高が向上したのは、お客様のニーズに応えるような品揃えができるようになったから(顧客の視点)。その品揃えができるようになったのは、売れ筋・死に筋を把握できるようになったから(内部プロセスの視点)。売れ筋、死に筋の把握ができるようになったのはPOSシステムを導入し、従業員に売上分析の方法を教育したから(学習と成長の視点)。というようにです。
BSCではこのように、企業の業績結果の理由や戦略をわかりやすく表現できるのです。戦略が成功しないのは、戦略そのものに原因があるのではなく、戦略が見えないからだという人もいます。BSCは戦略を「見える化」するツールです。